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post by Fumi Michihata
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海外飲食業態を成功させるのは、外食企業にあらず

2021年8月 4日 10:14 - Miki Michihata
  米国一のジュース・スムージーのチェーン、Jamba Juiceが日本にも進出しました。1990年創業で、米国内約900店、海外市場ではすでに台湾、韓国、フィリピン、タイなどで展開しています。フレッシュなスムージーやシリアルなどをプラスしたボウル(ちょっと前に流行ったアサーイボウル)が主力メニュー。日本では、すでに東京駅、渋谷、町田、横浜と、駅ナカやショッピングモールに出店しており、運営はアパレルのアダストリア

海外業態をうまく導入できるのは、どちらかというと外食企業ではなく、ファッション系のように感じます。その最たるものが、スターバックスジャパン、今は米国スターバックスの運営ですが、日本に導入したのは、ファッションライフスタイルのサザビーリーグ
他にも、ジャーナルスタンダードなどのブランドを持つベイクルーズは、ロブスターサンドのLUKE'Sやフランスのブーランジェリーなど、日本市場でうまく展開しています。

 外食業態が海外レストラン業態を持ってくると、イマイチ尻すぼみ状態になってくような気がします。Subway、その系列のファーストキッチンと一緒になってしまったWendy's、Taco Bell、何度も出退店を繰り返しているBurger King,,,など、挙げれば、他にもいろいろありそうです。そんななかでも、導入に成功している外食企業もいくつかあります。HardRock Caféを展開するWDIグループは、ハワイのパンケーキEgg' n Things、Wolfgang Steak House 他、最近では香港の添好運で大行列と、テーマレストランを多数成功させています。またPrime Ribで、有名なLawry's を展開するワンダーテーブルもブランド価値を崩さずすばらしい運営をされており、今秋には、ニューヨークのステーキレストラン Peter Lugerを開業すると発表しています。

 ファッション企業がやったらうまくいく、外食企業がやったらそうではないというわけではなく、テーマ型ハイエンドレストラン、ファーストフード、いずれも、そのブランド価値を、日本の市場でどう追求するかによるのだと思います。テーマ型は、商品そのものだけでなく、店の雰囲気、サービス、コミュニケーションをどうするか、比較的客単価も高く、隅々に投資もコストもかけやすい。一方の、ファーストフード型は、単価も低く、
商品以外のところになかなかお金がかけられない。特に、外食企業は、商品至上主義に
とらわれがちで、そのあたりのところで、肝心なブランド価値追求がしにくい状況にお家要るのではないかと独断と私見で思っています。

 Burger Kingはよい例で、最近は、マクドナルドとは一線を画し、ボリューム肉でちょっと値段も高いで、、というところで日本市場での3回目(かな?)の展開をうまくやっていると見ています。海外にいくと日本に持ってきたらいいなあと思う業態は、いっぱいあります。実際には、そのための契約、そして運営となると大変に難しいことではあると思いますが、コロナ後は、いろいろな業態も来て欲しいし、また日本から海外へと出ていく多くの業態が進出していくことを期待しています。


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<<どこでもいいから行きたい、2019夏マンハッタンのスタバRoastery かっこええですね!>>


この記事の執筆者:
Foodbiz-net.com
道畑富美
海外飲食業態を成功させるのは、外食企業にあらず
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